GAP(適正農業行程規範)とは?
1.GAPを「よい農業のやり方」と位置づけます。
(1)農業者が農作業の点検事項を定め、記録、チェックし、改善。
(2)点検項目に従って農作業を行い、
「記録・点検・評価し、改善点を見出し、次回の作付
けに利用する」という管理手法。
(3)目的は「持続的に農業を維持・発展させる」こと。
①農業に従事する生産者が農業生産活動による様々な危害から自分自身を守ること
※一年間に400件の死亡事故が発生。
②農業由来の環境汚染に対する農業生産者自身による危害管理。
③農業生産現場における農業生産慣習の見直し。
※英国GAPキャンペーン:農業分野の悪い慣習をやめよう!
(4)リスク管理の手法であり、農業版のHACCPです。
(5)「GAP」は「農作業を記録に残し、改善に役立てる」取組み。
2.JGAPの農場と、一般の農場の違い
JGAP認証農業 | その他の農場 | |
・栽培の記録 | 栽培記録が明記され、どの畑でどうやって栽培した野菜かを識別できます。 | 栽培の記録がとられていないことも多く、生産者を特定できない場合があります。 |
・農薬の使用量 | 農水省が推奨するIPMという手法を使い、化学農薬の使用料を最小限にする工夫をしています。 | 必要以上に農薬が使われていることもあります。 |
・残留農薬検査 | 農薬の使用方法を確認し、残留農薬検査を実施しています。 | 残留農薬の検査なども一般的には実施されていません。 |
・農産物を洗う水 | 水質検査を行い、衛生的な水であることを確認しています。 | 水質検査を行っていないことも多く、衛生的な水の確認がなされていません。 |
・放射能について | 栽培に使う土・肥料・堆肥・水などの放射能を確認・管理しています。 | 行政による農産物のサンプル検査(抜取り調査)が行われています。 |
3.「有機(JAS)」・「特別栽培」・「エコファーマー」と「JGAP」の違い
・有機(JAS) ・特別栽培 |
エコファーマー 環境に優しい農業の基準です。 安全な農産物を作るための基準ではありません。 |
・JGAP | 安全な農産物を作るための基準です。 環境に優しい農業の基準も一部含んでいます。 |