有限会社まるぜん福岡

親の意見と「なすび」の花は、千に一つの無駄もない

茄子にまつわる故事は意外に多いようです。
人を罵倒するときにも使われる「このボケ茄子」とは何とも口汚い。

秋になり、茄子もいよいよ終期を向かえると、
色のややぼけた茄子しかなりません。
その茄子を持ち出し、少々血の巡りの悪い輩(やから)や、
相手の「どじ」を罵(ののしる)る言葉として使われた時代もあったそうな。

「嫁に食わすな、秋なすび」とは、姑(しゅうとめ)の嫁いびりの定番。
「秋に収穫する茄子は、実がしまって味が良く、
美味しいから嫁には食べさせたくない」というのです。
一方で「秋茄子は身体を冷やす」とか、茄子には種が少ないので、
「子宝に恵まれないことを気遣ったから」との説もあります。

「親の意見となすびの花は、千に一つの無駄もない」
とはいささか教訓めいた言葉。これも茄子の着果率の高さを引用しています。
親の意見に無駄がないかどうかはともかくも、
茄子の着果率が高いことからこのように例えられます。

着果率とは、「花が咲き、それが実になる確率」のことですが、
実際の茄子の着果率は3分の1くらいだといわれます。
だとすると、親の意見もその程度ということなのかも。
「親の権威が低下している」という昨今の風潮からすると、
残念ながらもう少し低いかもしれません。
というわけで、子供に説教するときは、ご用心、ご用心。